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遺品整理・相続のトラブル防止! 子どもが海外にいる場合の手続き

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日本企業が海外に進出し、海外に駐在する日本人が増えてきました。
また、国際化にともない、海外にすむ日本人も多いようです。

いまや誰かが亡くなった場合に、相続人が海外に住んでいるという状況は今や珍しくありません。
このような場合、海外に住んでいる相続人は遺産を相続することができるのでしょうか?

子どもが海外にいる場合の相続は?

相続の手続きとは?

まずは、相続が発生した時の流れをおさらいしておきましょう。

  1. 死亡届の提出
  2. 遺言書を確認
  3. 相続人を確定する
  4. 相続財産の全容を確認
  5. 遺産分割協議を行う
  6. 各種手続き
  7. 相続税の申告
  8. 遺留分減殺請求

死亡届の提出

相続のためにまず死亡届けを提出します相続は、人の死亡によって開始します。
人が亡くなったら、7日以内に死亡届を役所に提出しなければなりません。

死亡届を出す際は、病院で亡くなった場合なら医師が作成する「死亡診断書」、自宅で亡くなった場合は監察医や警察医が作成する「死体検案書」も必要です。
これらが役場に受理されると、役所から「死体埋火葬許可証」が出され、葬儀(正確には埋葬)ができるようになります。

遺言書を確認

葬儀が終わったら、遺言書の有無を確認します。亡くなった人の住居をよく捜してみましょう。

相続人を確定する

遺言書があった場合は、原則として遺言書の内容が優先されます。
遺言書がない場合は、民法によって定められている相続人が相続することになります。
戸籍謄本を取得してしっかり確認をしましょう。

過去の結婚で子供がいたり、家族も知らないうちに養子縁組をしていたという事例は少なくありません。
遺産分割協議は相続人全員で行わなくてはなりません。のちのち揉めないためにも、相続人はしっかり確定しておきましょう。

相続財産の全容を確認

故人が遺した相続財産の全容を確認します。

「遺産」には、預貯金や不動産などプラスの遺産だけでなく、借金やローンなどマイナスの遺産もあります。
単純に遺産を相続すると、マイナスの遺産を負担する義務が生じます。
マイナスの遺産の多寡によって、そのまま引き継ぐか、限定承認や相続放棄をするか考えなくてはなりません。

遺産分割協議を行う

遺産分割協議書遺言書がなく、相続放棄や限定承認をしない場合、残された遺産の分配方法は遺産分割協議によって決めます。
遺産分割協議は、相続人全員参加が前提です。必ず相続人調査をしてから協議しましょう。

遺産分割協議には、特にルールはありません。相続人全員が同意する内容であればOK です。
遺産分割協議がまとまったら「遺産分割協議書」を作成します。
誰がどの財産をどれだけ相続したのかなど、第三者が見てもわかるように、財産を特定して明確に記載しましょう。

各種手続き

預貯金や不動産などの遺産は、解約や名義変更などの手続きが必要です。
その際、遺産分割協議書の提示が求められます。
不動産を相続した場合、相続登記を行います。相続登記に期限はありませんが、可能な限り早く済ませておきましょう。

相続税の申告

相続税の申告は忘れずに相続があると、「相続税」という税金が課せられます。
相続税の申告期限は、相続が開始荒れてから10ヶ月以内です。

相続税には様々な控除がありますが、たとえ相続税が0円であっても申告が必要です。忘れず行いましょう。

遺留分減殺請求

遺留分とは、相続人が最低限相続できる権利のことです。
もし、自分が法定相続人にあたり、相続分が発生しているはずなのに、遺言などによって遺産の分配を受け取れなかった場合、遺留分減殺請求を行うことができます。

ただし、この遺留分減殺請求は相続があったことを知った日から1年、または相続開始から10年以内と定められています。

海外に住んでいる日本人は遺産を相続できる?

  • 法の適用に関する通則法
  • 相続人が海外に住んでいる場合の相続手続きは?
  • 海外在住で相続を行う場合の注意点

法の適用に関する通則法

平成18年に改正された「法の適用に関する通則法」という法律があります。
この法律は、法律の適用の仕方を定めたもので、36条に「相続は、被相続人の本国法による」と書かれています。
つまり、遺産をどう相続するかは被相続人(故人)が国籍を持つ国の法律に従う、ということです。

すなわち、被相続人(故人)が日本国籍を有していれば、遺産の相続は日本の法律に従って行われることになるわけです。
もし相続人が海外に住んでいたり、海外で居住権を持っていたとしても、日本の民法上、相続人側に国籍の制限はありません。

相続人が海外に住んでいる場合の相続手続きは?

日本の民放では、相続人が海外に住んでいても遺産分割協議を行わなくてはなりません。
もし1人でも相続人を欠いた遺産分割協議を行った場合、無効となってしまいます。

また、遺産分割協議の内容を記した遺産分割協議書には、相続人全員の署名、実印での押印、印鑑証明書、住民票が必要です。
日本では実印と印鑑証明書が普及していますが、この印鑑文化は世界でも特殊なもので、印鑑文化がある国はごく少数です。
そこで、海外に住んでいる人については、印鑑証明書に代わる何かが必要となります。
日本に住んでいないため住民票も取得できないので、住民票に代わる書類も必要です。

海外は「サイン文化」です

印鑑証明書→「サイン証明書」

ほとんどの国では印鑑文化はなく、署名(サイン)文化なので、海外にいる相続人は、遺産分割協議書にサインすることで代替手段とします。
また、日本領事館などの在外公館で遺産分割協議書に相続人が署名した旨の証明(サイン証明)をもらい、このサイン証明書を印鑑証明書の代わりとして遺産分割協議書に添付します。

サイン証明書をもらうには、日本国籍を有していることが必要です。
パスポートなど、日本国籍を確認できる書類を持参します。

申請には、必ず本人が出向かなくてはなりません。
領事の面前で、署名及び拇印をするので、代理申請や郵送申請はできません。
また、領事の前で署名するための遺産分割協議書を持参します。

住民票→「在留証明書」

不動産を相続する場合は、法務局に対して相続登記を行いますが、この登記申請には住民票が必要です。

日本国内にいる相続人の場合、戸籍の附票または住民票で住所を証明できます。
しかし、海外在住の場合、国内に本籍は残っていますが、戸籍の附票にも住民票にも現在住んでいる外国の住所は記載されません。

そこで、在外邦人が住所を証明するには「在留証明書」という書類が必要になります。
在留証明書は、現地の日本領事館に申請します。
パスポートや運転免許証に記載されている現住所に、いつから住んでいるのかを証明できる書類を提示し、取得します。

また、パスポートや運転免許証といった現住所を証明出来る書類のほか、日本国籍があること、現地で既に3ヵ月以上滞在し、住所が公文書などで明らかになっているなどの条件を満たさなくてはならないので注意が必要です。

外国に帰化した人の場合…戸籍→「相続証明書」

海外に住み、その国の国民として帰化した人が相続人であることを証明したい場合はどうすればよいのでしょうか?

日本国籍のままなら、相続人であることを戸籍で証明することができますが、ほとんどの外国には戸籍制度がありません。
そこで、帰化した人が相続人であることを証明するには、戸籍に代わり「相続証明書」を取得します。

相続証明書は、相続が開始したこと、登記申請人が相続人であること、相続人が他に存在しないことを明らかにする証明書のことです。
そのため、実際には「相続証明書」という名の書面ではなく、出生証明書、婚姻証明書、死亡証明書などによって証明を行います。

海外在住で相続を行う場合の注意点

海外に住んでいる相続人は、直接、領事館などに出向く必要があります。
近くにない場合は遠方に出向かなければならず、手続きに相当時間がかかってしまうことは珍しくありません。

外務省・領事館相続放棄や相続税の申告には期限があります。
相続税の申告が必要な場合は、相続開始を知った日の翌日から10か月以内に手続を完了しなければなりません。
他の相続人とよく連絡を取り合いながら手続きを進める必要があります。

場合によっては申告期限に間に合わない恐れがありますので、早めに専門家に相談した方がよいでしょう。

遺品整理について

子どもが海外に住んでいる場合、亡くなった親の遺品を整理することは難しいですね。
一軒家の場合、空き家にしておくと、火災や建物の劣化などが心配です。
遺品整理だけでもしておきたいところでしょう。まして、賃貸物件であれば、早急に明け渡さなければならない場合があります。

たとえ葬儀のために帰国しても、遺品整理をするところまで滞在するのは大変です。
そんな時のために、遺品整理の生前予約という方法があります。

  • 遺品整理の生前予約とは?
  • 生前予約のメリットとは?

遺品整理の生前予約とは?

遺品整理業者近年、自分の死後を考え、遺品整理を予約しておく人が増えています。
「自分の死後、子どもたちや周りに金銭的・精神的に迷惑をかけたくない」
という理由から、まだ元気なうちに、自分が残すものの処分について決め、予約しておくわけです。

遺品整理を予約すると、依頼した会社のスタッフがお宅を訪問し、家の間取りや家財・荷物の状況を見て見積りを行います。

料金は、品物の量や、作業にかかる労力、人手によって異なってきます。
また、大きな家具や、リサイクルしなくてはならない家電などを適切に処分してくれるかどうかをきちんと確認しましょう。
その上で、今後の段取りや手配について説明を聞き、話し合うことになります。

生前予約のメリットとは?

労力・時間がからない

家族が一緒に住んでいない場合、故人がどこに何を片付けていたか把握するのは難しいでしょう。
そのため、遺品整理を家族でしようと思うと、大変な手間がかかってしまいます。
遺品整理を生前予約しておけば、依頼人が亡くなったあと片付けに奔走しないで済みます。
貴重品などがどこにあるのかを探す手間もありません。

ゴミ処分・リサイクルの手間が省ける

遺品整理では、膨大なゴミが出ることが多く、これを個人で処分するのは大変です。
特に、大型家具や家電の処理にはひと苦労です。
リサイクルや処理の費用がかかる上、適切に廃棄しなければなりません。これを個人で行うには、多大な労力と時間が必要です。

しかし、生前予約をしておけば、遺族や近隣の人に迷惑をかけずに素早く適切な処理をしてもらうことができます。
また、遺品整理業者のなかには、不用品のうち、まだ使えるものをリサイクル品として買い取ってくれるところもあるので、確認しておくとよいでしょう。

形見分けの配送サービスがある

配偶者に遺したいもの、子供に受け継いでほしいもの、友人に持っていて欲しいものなどがあっても、それを死後に実行してもらうのは難しいものです。
しかし、生前予約の場合、遺品に関することを自分の意思で判断し、業者に託しておくことができます。

最近は、形見分けの品を仕分けし、宅配までしてくれるサービスをする業者が増えています。
残された家族の手を煩わせることなく、遠方も親族にも形見分けができます。見積もりの際に相談してみましょう。

このように、生前に遺品整理を手配しておけば、突然死や孤独死してしまった場合でも、必ず住居の片付けはしてもらえるので安心できます。
一人暮らしの高齢者は今後ますます増えていく傾向にあります。
特に子どもが海外や遠方に住んでいる人にとっては、最も現実的かつ安心できる方法ではないでしょうか。

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