分別・処分方法がわからない! スプレー缶・マニキュアなどの捨て方は?

分別・処分方法がわからない! スプレー缶・マニキュアなどの捨て方は?

ごみの分別、きちんとしていますか?

近年はごみのルールが細分化し、捨て方がよくわからないものがありますね。
たとえば、折れてしまったり、ビニールが外れたりして使えなくなったビニール傘。どうやって捨てますか?
捨て方がわからず、ごみ置き場に何本も古い傘が……なんていう人もいるのではないでしょうか。

遺品整理をすると、捨て方がわからないものが、たくさん出てくることがあります。
でも遺品整理の場合、わからないからとそのまま放置しておくわけにはいきませんよね。

捨て方がわからない、捨て方が面倒だから捨てられない。
そんなごみをなくすため、色々なものの捨て方をみていきましょう。

ごみ 分別 処分 分別

ものの「捨て方」を知っておこう

まず基本は、いろいろなものの捨て方を普段から知っておくことです。

居住地区の自治体のホームページには、必ずごみ捨てに関するページがあります。
その中に、ものの捨て方の一覧がありますので、そこをブックマークしておきましょう。
何かわからないものがあったとき、そのページで調べればよいのです。

また、自治体ではごみ出しのルールの関する冊子やパンフレットを作っています。
印刷物のほうが見やすい人は、役所に用事があったとき、ついでにもらっておくと便利ですよ。
ただし、ごみ出しのルールは変更になる場合がありますので、時々ホームページで確認すると安心ですね。

捨て方のわからないものの代表選手・・・どう捨てる?

では「捨て方がわからない!」となりがちなものの捨て方をご紹介しましょう。

  • スプレー缶
  • マニキュア
  • ホッチキスの針

スプレー缶

殺虫剤やかゆみ止め、消臭剤、制汗剤など、スプレー缶に入った製品は生活の中にたくさんありますね。
これらのスプレーを使い終わったら、どのように処分していますか?

スプレー缶にはガスが使われているため、捨て方を間違うと、ごみ回収所で爆発を起こしてしまうかもしれません。
実際に、間違った捨て方をされたスプレー缶で大怪我を負った職員もいるようです。

ごみ 分別 処分 スプレー缶

ひどい場合は可燃ごみの袋に入れて出し、ごみ回収車の中で破裂、引火し、火事になったという例もあります。

スプレー缶を捨てるときは、必ず残ったガスを抜き、空にしてから捨てましょう。
ガスの残ったスプレー缶は、爆弾のようなものなのです。

遺品整理では、未使用のスプレー缶が出てくることもあるかもしれませんね。
もし使わないのであれば、未使用でも全ての中身を出してしまいましょう。

空気中に噴射する

屋外の風通しが良い広めの場所で、風下に向かってスプレーを向け噴射します。
ガスが抜けるシューという音が聞こえなくなればOKです。

残りが少ない場合は、この方法が手軽です。
中身を吸い込んでしまわないよう、必ず風上に立って行いましょう。

ごみ 処分 スプレー缶 噴射

付属のガス抜きキャップを使う

トイレの消臭剤などでは、キャップを外してはめ直すことで、ガスが抜けるようになっているものがあります。
そのほかの製品でもガス抜きキャップが付いているものは、キャップを利用しましょう。

穴を開ける

自治体によっては、スプレー缶を捨てる際、必ず穴を開けなくてはならないルールを設けています。
そんなとき、釘やドライバーなどを使うのは危険です。
最悪の場合、金属同士が触れることによって火花が出て、ガスに引火する恐れがあるのです。

穴を開ける場合は、スプレー缶専用の穴開け器具を使ってください。
100円ショップで売っているので、探してみましょう。

ごみ 処分 スプレー缶 穴をあける

新聞紙に吸い込ませる

未開封のものや、残っている中身が多い場合は、ビニール袋の中に噴射しましょう。

まず、軽く丸めるか、ちぎった新聞紙をビニール袋の中に入れます。
ビニール袋の中にスプレー缶を入れ、シューという音がしなくなるまで推し続けます。

ガス抜きが終わったら、ビニール袋の口を開けた状態で、数時間ほど風通しの良い場所に置いておきます。
こうすると、新聞紙が吸いきれずに溜まったガスを抜くことができます。
ガスが完全に抜けたら、可燃ごみに出します。

抜いているうちに缶が冷たくなってくることがあるので、軍手をして作業するのがおすすめです。

ガスを抜いた缶は不燃ごみに出します。
自治体によっては、スプレー缶をまとめて出すところもあるので、居住地区のルールに従って出しましょう。

マニキュア

爪に塗るマニキュア。持っている女性は多いのではないでしょうか。
また、男性でも、爪を痛めやすい仕事に就いている人は、マニキュアを使っています。

ごみ 分別 処分 マニキュア

マニキュアは、マニキュア液、キャップ、刷毛、ビンと4つのパーツから成っていますが、燃えるごみ、燃えないごみが混じっていますね。また、液はどちらになるのでしょうか。

燃えるごみパーツ

マニキュアは、マニキュア液、キャップ、刷毛が燃えるごみとなります。

余ったマニキュア液は新聞紙に吸わせます。新聞紙を広げ、そこに出すとよいでしょう。
綿棒を使えば、すみずみまで取り出すことができます。
匂いが強いので、マニキュア液を吸わせた新聞紙はビニール袋に入れ、燃えるごみに出しましょう。

古くなり中身が固まってしまったマニキュアは、そのまま不燃ゴミとして捨てることもできますが、できればきちんと分別したいもの。
除光液やネイル専用の薄め液を固まったマニキュアに混ぜ、数分間放置して溶かしましょう。
中身が溶けたら、新聞紙などに出して捨てます。

燃えないごみパーツ

びんの部分は、多くの自治体で燃えないごみの扱いとなります。
中身を捨て、キャップを取り外して、燃えないごみとして出しましょう。

ホッチキスの針

ホッチキスの針、どのように捨てていますか?
小さいものなので、そのまま燃えるごみに入れている人がほとんどかもしれません。
でも、考えてみれば、針は金属ですよね。本当に燃えるごみでよいのでしょうか。

ホッチキスの針は軟鉄に亜鉛メッキが施されたもの。ということは、燃えないごみに分類されますね。
このことは、ホッチキスを扱う大手会社のサイトでも明言されています。
使い損じや、書類などから外したもの、また、遺品整理で未使用のものを捨てる場合、針は燃えないごみに出しましょう。
空き箱は燃えるごみです。

ごみ 処分 分別 ホッチキス

ただし、ホッチキスの針を外さなくてOKな場合があります。
それは、古紙回収の場合です。

紙をリサイクルする場合、原料となる古紙は溶かして繊維状にします。
その後、精密機械に通すのですが、このとき古紙と一緒に入っていたごみはすべて取り除かれます。
このときにホチキスの針も一緒に取り除かれるので、あらかじめ外しておく必要はありません。

毎日お世話になっている靴。様々な素材、デザインのものがありますね。

そんな靴、履き古して処分したとき、どう捨てればいいのでしょうか?
靴は1 つの素材だけでなく、金属など別の素材のパーツが使われています。
そのため、捨て方に迷いやすいわけです。

靴の処分方法に関してはその自治体によって異なります。
全国を見ると、全ての靴が燃えるごみ扱いとなっている自治体が多いようです。
革のパンプスやビジネスシューズなどは、革製品は燃えるごみにしている地域が多いので、スニーカーなどと一緒に捨てられるわけです。

しかし、

  • 神戸市のように金属部分のみ燃えないごみとして扱う自治体
  • 徳島市、奈良市のように燃えないごみとして扱う自治体
  • 東京都目黒区のようにスケート靴のように金属が入っている靴は全て燃えないごみとして扱う自治体

などがあり、靴の捨て方は本当に様々です。

特殊な靴の捨て方は?

ごみ 分別 靴 特殊

ちょっと特殊な靴はどうでしょうか?
靴の中に厚めの鉄板が入っている安全靴や、スノーボードやスキーのブーツのように金属製の滑り止めがある長靴など。
こういった靴は、捨てる機会があまりないので、自治体の分別表に載っていないことも・・・。

こういった特殊な靴は、金属部分を取り外して燃えないごみに出す自治体や、そのまま丸ごと不燃ごみとして扱う自治体が多いようです。

最近の安全靴は、中が鉄板ではなく強化プラスチックを使っているものもあり、その場合は燃えるごみとして出せるところもあるようです。
また、特殊な靴に関しては、粗大ごみとして出さなくてはならない地域もあります。

靴の捨て方を知るには、インターネットで「地域名」「靴」「捨て方」で検索してみましょう。
市区町村のホームページが出てくるので、その指示に従って捨てればOKです。

また、居住地区の自治体に電話して確認しましょう。
高齢者などインターネットに慣れていない人は、こちらの方法が確実ですね。

もっと手軽に、アプリでごみ出し

最近は、ごみの分別の仕方を教えてくれるアプリが複数登場しています。

これらのアプリは全国の自治体が参加できるサービスで、仙台市、名古屋市、大阪市など、全国の多数地域が参加しています。
使い方も簡単。分別の検索ができるので、ゴミ出しで迷った時、とても便利です。

ごみ 処分 アプリ

さらに、自分の住んでいる地域の「何丁目」まで細かく指定することができ、可燃、不可燃の曜日になると、アラートで教えてくれます。
また、東京都杉並区や港区、神戸市など、行政単位でごみ出しサポートアプリを開発しています。
居住地区のアプリを探して、迷わずごみ出しを行いましょう。

この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家

氏名:新家 喜夫

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。