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2025年問題とは? 団塊世代の後期高齢化によって何が起こる?

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2025年は、「団塊の世代」が、75歳以上の「後期高齢者」となる年です。

この世代は約800万人。
「団塊の世代」が、一斉に後期高齢者になることにより、介護や医療費などの社会保障費の急増することが懸念されています。

これまで国を支えてきた団塊の世代が給付を受ける側に回るわけですが、ご存知のように、現在の日本は次世代を支えていく若者の人口が減っています。
支えが弱くなったら、日本はどうなっていくのでしょうか?

もう目の前に迫っている2025年。高齢化社会のキーワード「2025年問題」を中心に、今後の日本についてみていきましょう。

2025年問題 高齢化

「団塊の世代」とは?

  • どんな世代?
  • 社会背景は?

どんな世代?

2025年に「後期高齢者」となる「団塊の世代」とは、第一次ベビーブームに生まれた世代を指します。

1947年から1949年にかけて、戦争から戻った兵士や、戦争の終結に安堵した人々が子供をもうけたため、前後の世代に比べて極端に人口比が高い現象が起きました。
これが第一次ベビーブームです。

厚生労働省によれば、1947年生まれは267万8792人、1948年生まれは268万1624人、1949年生まれは269万6638人で、各年の出生数が260万人を超えており、3年間の合計では約806万人にも上ります。
特に、1947年の出生数は戦後の統計で過去最多となっています。

社会背景は?

「団塊の世代」という言葉は、堺屋太一の小説『団塊の世代』に由来しており、「他の世代と比較して膨れ上がった人口の塊」という意味で名付けられました。

当時の学校は1学年が10クラス以上もあり、1クラスはなんと60人も!
教室が足りずに体育館を仕切って授業をしていた学校も多かったそうです。

とにかく人数が多すぎるため、入りたい学校を受けるというより、入れる大学に入るというのが当たり前の時代。
大学進学率は15~20%ほどで、高卒や中卒で働く人も珍しくありませんでした。

2025年問題 団塊世代 戦後

この世代は、第二次世界大戦後の高度経済成長とバブル景気を経験しています。
就職は超氷河期だったものの、リストラもなく終身雇用制で、不満があっても我慢さえすれば定年まで会社にいることができました。

とはいえ、いまのように週休二日制ではなく、土曜日も働くのが普通でした。
仕事人間となる人も多く、過労死などの問題も・・・。
しかし、給料は右肩上がりで、給料の2割を貯金することができ、他の世代よりも多くの資産を持っているといわれています。

また、年金の支給額も多い世代です。
そのため、団塊の世代は「勝ち逃げ世代」とも呼ばれています。

「後期高齢者」とは?

高齢者のうち、75歳以上の人を「後期高齢者」といいます。
ちなみに、65歳以上、75歳未満の人は「前期高齢者」といいますが、前期高齢者と後期高齢者とでは何が違うのでしょうか?

  • 後期高齢者医療制度
  • 後期高齢者医療制度のポイント
  • 後期高齢者医療制度を受けられないケースは?

後期高齢者医療制度

前期と後期で大きく違うのは、医療保険制度です。
2008年4月、これまでの「老人保健制度」が廃止され、代わりに「後期高齢者医療制度」が始まりました。

これは75歳以上の方が加入する医療制度です。
75歳の誕生日を迎えると、それまで加入していた国民健康保険や被用者保険(健康保険や共済組合など)から自動的に後期高齢者医療制度に移ります。

日本では、国民健康保険と被用者保険(社会保険)の二本立てによって、国民全員が健康保険制度に加入することを実現してきました。
しかし、所得が高くて医療費の低い現役世代のうちは勤務先の被用者保険に加入し、国保には、リタイアして所得が下がり、医療費が嵩む高齢者になってから加入するという構造的な問題がありました。

このままでは、高齢者が増えるなか、国保の負担が肥大し、破綻してしまう危険があります。
また、加入する制度によって高齢者の保険料が異なるのは不公平であるという批判も出ていました。
そこで、高齢者の医療を社会全体で支えていくために、この制度が設けられたのです。

2025年問題 団塊世代 後期高齢者

従来の老人保健制度は、75歳以上の高齢者は国保・被用者保険に加入し、各々に保険料を払いながら、市町村が運営する老人保健制度から給付を受けるというものでした。
しかし、後期高齢者医療制度では、75歳以上の高齢者は広域連合が運営する独立したこの制度に加入し、給付を受けることになります。

これにより、保険料を納めるところと使うところが一元化され、財政や運営責任が明確になりました。
75歳で違う医療制度に切り替えることにより、現役世代と高齢者の費用分担関係をはっきりさせています。
また、高齢者は所得に応じた保険料を支払うことになるため、高齢者間において費用の負担が公平になっています。

後期高齢者医療制度のポイント

後期高齢者医療制度の基本的なポイントをまとめてみました。

  • 75歳以上の人が対象。ただし、一定の障害のある人は65歳以上が対象となる。
  • 各都道府県に設置された後期高齢者医療広域連合が運営する。保険料率は都道府県によって異なる。
  • 各申請書の受付や保険証の交付などの窓口業務や保険料の徴収は、市区町村が行う。
  • 医療機関窓口での負担は、原則として1割。現役並みに所得がある場合は3割負担となる。
  • 保険料は、原則として年金から天引きされる。

後期高齢者医療制度を受けられないケースは?

原則として、75歳以上の人、または65歳以上~74歳で、一定程度の障害のある人が後期高齢者医療制度の対象者(被保険者)となります。
しかし、以下に該当する場合は適用されません。

生活保護を受給している人

生活保護受給者は、生活保護費における医療扶助が適用されます。
そのため、75歳になっても、医療給付は生活保護法の枠内で受けることになります。

2025年問題 団塊世代 生活保護

日本国籍を持っていない人

日本国籍がなく、下記のいずれかに該当する人は、後期高齢者医療制度が適用されません。

  • 出入国管理及び難民認定法に定める在留資格がない場合
  • 1年未満の在留期間を決定された場合
  • 外国人登録法で定められた登録を受けていない場合

2025年問題とは?

2025年問題について懸念されているのは、主に医療、社会保障、介護の問題です。

  • 医療の問題
  • 社会保障費の問題
  • 介護の問題

医療の問題

医療保険給付金

厚生労働省の推計によると、2025年の医療保険給付は総額54兆円で、現在より12兆円以上増える見通しです。
しかし、この額は、徐々に衰えを見せている現在の日本では賄えないといわれています。

病院や医師の不足

現在の日本では、病院や医師の数が減少傾向にあります。

地方では病院をたらい回しにされるような事例も多くみられます。
また、病院では、医師や看護師の不足による過酷な労働状況が表面化しています。

医療の現場における人手が不足しているのに、医療が不可欠である高齢者の数は増え続けていくことになり、対策が急務となっています。

社会保障費の問題

日本は、低い税金で高い社会保障を行ってきました。
しかし、2025年を境に団塊の世代が後期高齢者になることで、医療や介護にかかる費用がこれまでとは段違いに多くなります。
つまり、社会保障に必要な金額がどんどん膨れ上がっていくことになります。

若い人の中には、すでに自分が年金を受け取ることを諦めている人もいるかもしれませんね。
現在の公的年金は、2004年に大きく制度が改革され「集金できる保険料の範囲内でしか年金として給付しない」と定められました。

2025年問題 高齢者 年金

年金は、その時点で働いている人の給料から天引きされる年金保険料が、そのまま年金として高齢者に支給されます。
現行の年金給付は、この賦課方式で運営されています。
また、国民年金制度から支給される年金に「基礎年金」がありますが、基礎年金の給付のうち半分は社会保険料ではなく、税金でまかなわれています。

ですから、理論上は、年金制度がなくなることはありません。
しかし、少子高齢化が続けば、税金を払う人が少なくなり、もらう人が多くなります。
そのため、支給金額の大幅な減少、支給年齢の引き上げなど、高齢になって年金だけで生活していくことは難しくなるでしょう。

その意味で、年金制度を維持することは、どんどん難しくなっていくと考えられます。

介護の問題

今後、認知症の高齢者が増えて行くことも懸念されています。
2015年1月、厚生労働省が発表した『認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(新オレンジプラン)』の中では、認知症を患う人の数が2025年には700万人を超えると予測されています。
これは、65歳以上の高齢者のうち、5人に1人が認知症になる計算です。

認知症高齢者の数は、2012年の時点で全国に約462万人と推計されており、今後約10年で1.5倍にも増える見通しです。
程度は様々だとしても、日本の人口の10人に1人は認知症高齢者になってしまうことになり、介護者と要介護者の両方が認知症という「認認介護」なども増加していく可能性が高いと考えられます。

75歳を過ぎると、要介護認定を受ける人の数が一気に跳ね上がります。
つまり、2025年は、単純に高齢者が増えるというよりは、「介護が必要な高齢者」が増えるともいえるのです。

2025年問題 団塊世代 介護

しかし、介護業界も慢性的な人手不足に陥っています。
政府も、介護人材の確保や処遇改善に向けた施策を打ち出していますが、今のところ全国的に改善の兆しがみられていません。

介護報酬のマイナス改定により倒産する事業所も急増しています。
今後、介護に関する問題もますます深刻になっていくと言わざるを得ません。

まとめ

ごく近い将来、人口の20%が後期高齢者になる日本。わたしたちの今後の生活は、どうなっていくのでしょう?

街が人の活気であふれ、子供たちが体育館にぎゅうぎゅう詰めで授業を受けた、かつての日本。
あの頃に戻ることは、もうないのでしょうか。

2025年問題とは、人手不足と財政危機に集約されます。
政府の対策が遅々として進んでいない今、自分の身を自分で守れるよう、個々が備えていくことが大切になっていくでしょう。

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