生前準備

生前整理のメリット・デメリット・注意点

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近年「終活」という言葉とともに「生前整理」も知られるようになってきました。
有名芸能人やタレントが、テレビ番組などで終活や生前整理について話しているのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
「生前整理」と聞くと、まだ生きているうちから縁起でもない、と思う人もいるかもしれません。
でも、生前整理は、単なる「片付け」だけではなく、今までの人生を見つめ直したり、これからの人生をより良く生きていくために行うという側面もあります。
今回は、生前整理を行うことのメリットとデメリット、また、生前整理を進めていく際の注意点について見ていきましょう。

生前整理をしようか悩む二人

生前整理とは?

生前整理とは、自分がこの世から去ったあと、残された家族に負担をかけないよう、生きているうちに身辺や家財を整理しておくことです。
近年「終活」のひとつとして認知度が高まってきています。

生前整理の定義とは?

生前整理について質問する介護士

「生前整理」とは、『生きているうちに』『本人が』『自分で』行うものです。
たとえ家族であっても、自分のものではない所有物を処分するのは、非常に気を遣うのではないでしょうか。
遺されたものは故人の愛用品ばかり。
また、故人との思い出が詰まった遺品も遺されていることでしょう。
そのような品物を「要」「不要」に仕分けし、不用品を処分することは、必要なことです。
しかし、頭では分かっていても、家族にとって精神的・肉体的に大きな負担となることが多いのです。
家族にそんな負担をかけないためにも、生前整理をしておきたいものです。

「生前整理」は、言葉としては「遺品整理」に似ていますね。
しかし、遺品整理は、本人が亡くなったあとに家族が主体で行うもの。
ここが生前整理と大きく違う点です。
法律上、物品や資産の処分は、本人の同意なしにはできないとされています。
つまり、法的には、子どもが勝手に親の生前整理をすることはできないのです。
とはいえ、生前整理を行うにあたって、実際には子ども世代の主導であるということは少なくありません。
そのため、生前整理は本人の意思で行われるものであり、家族はサポートという立場になります。

生前整理では何をするの?

生前整理で行っておくべきことを見ていきましょう。

不用品の処分

まず、必要なものと不必要なものを分けます。
生前整理を始める年齢によって、処分すべきものは変わってきます。
現在の自分の生活を振り返り、必要なものだけを残しましょう。

貴重品の整理・財産目録の作成

貴重品や重要書類を整理し、所有する財産のリストを作ります。
もしものことがあった時、家族が困らずに済みます。

遺言書の作成

特定の財産を特定の人に引き継がせたり、誰に何をどのように相続させたいという希望がある場合は、遺言書を作成します。
遺言書がない場合は、法定相続人が民法で定められた割合で相続することになります。

エンディングノートの作成

エンディングノートは、自分が亡くなったあとのことについて、自分の希望を家族に伝えるためのものです。
たとえば、葬儀やお墓をどうしたいか、相続をどうしたいかなどを書いておきます。
また、認知症の発症など自分で意思が表せない状態になった場合のことも書いておくと安心です。
エンディングノートには法的効力はありませんが、死後の希望や方針を書いておくことによって、家族の負担が軽くなります。

生前整理のメリットとは?

生前整理を手伝う息子

生前整理をすることには、どんなメリットがあるのでしょうか。

生活環境の改善

不用品を処分することによって、暮らしやすくなります。
不要なものがなくなれば風通しが良くなり、カビや細菌の繁殖を防げます。
掃除もやりやすくなるので、衛生的な環境で健康に生活できるようになります。
また、ものを少なくすることで、ものにつまづいたり転倒したりするリスクが格段に低くなり、ケガの予防に繋がります。

所有物の処遇を自分で決められる

生前整理は、すべて自分の意思で進めることができます。
遺品整理では、遺したものがどのようになるか分かりません。
生前整理では、残すもの、不用品の処分、形見分けしたいものなど、持ち物の行き先を自分で決められるので安心です。

相続トラブルを防ぐ

相続ではトラブルが起きやすいものです。
残された家族がもめないよう財産を明確にしておけば、大切な家族が争うような自体を未然に防ぐことができます。

終末期について自分で決められる

年齢を重ねると、認知症で自ら判断ができなくなったり、病気で身体が動かなくなったりすることは十分考えられます。
病院に入院したり、施設に入所したりする場合にも、希望をエンディングノートに書いておけば、家族がスムーズに準備できます。
また、延命治療や臓器提供などに関しても希望を書いておくと、望まない治療を行われることもありません。

気持ちの安定

生前整理は、人生の最後をできるだけ納得して迎える準備をすることであり、今後の人生をより有意義に過ごすための活動です。
持ち物を要・不要に仕分けをすることで、自分のこれまでを振り返ったり見直したりすることができます。
整理された清潔な家で生活していく中では、精神的な安定も生まれます。
そのほか、自分の死後に関するさまざまな不安を取り除くことで、より前向きに過ごすことができます。

生前整理を行うデメリットとは?

生前整理に疲れた男性

メリットがたくさんある生前整理ですが、デメリットについても見ておきましょう。

時間・手間がかかる

生前整理には、時間も手間もかかります。
特に大変なのは不用品の処分でしょう。
せっかく始めても体力的な負担が大きく、途中でやめてしまうケースも多いようです。

費用がかかる

不用品の処分などに費用がかかります。
自分で行う場合は、ごみ袋や段ボールなど資材、不用品の処理費用、家電リサイクルの費用などが必要となります。
また、財産管理に関して専門家に相談する場合は、司法書士や行政書士への費用がかかります。

生前整理の専門業者に依頼する場合は、業者で規定されている費用がかかります。
基本的には間取りで料金が設定されているので、事前に見積もりを取り、確認しましょう。

生前整理を進めていく上でのポイントとは?

では、生前整理を行う際、注意したいポイントを抑えておきましょう。

なるべく早くから、少しずつ行う

生前整理には気力・体力が必要で、時間や根気のいる作業です。
一気に片付けてしまおうとせず、自分のペースで少しずつ進めていきましょう。
あまり高齢になってから始めるよりは、気力・体力があるうちに少しずつ始めるのがよいでしょう。
特に、一人暮らしの人や賃貸に住んでいる人は早めに取りかかるのがお勧めです。

エンディングノートを活用する

エンディングノートは、遺言書と違い、書式もルールもなく、何を書いても構いません。
財産の状況などの事柄以外にも、家族や身近な人へのメッセージなどを書いておくこともできます。
また、知人・友人の連絡先を一覧にしておくのもよいでしょう。
万が一の時、家族が連絡先を探す必要がなくなり、連絡漏れも防ぐことができます。
エンディングノートには法的効力がないため、書いたこと全てがその通りになるとは限りません。
しかし、遺言を作るにはまだ早いと感じている人や、生前整理において、とりあえず取りかかりやすいものから始めたい人はエンディングノートを活用しましょう。

遺品整理業者に相談する

遺品整理業者を呼んだ人

生前整理のやり方や進め方に迷ったときは、専門の業者に依頼するという選択肢もあります。
費用はかかってしまいますが、遺品整理のプロなので、ものの仕分けや、まとめておくべき書類などの選択眼は確かです。
また、不用品の中にまだ使えるものがあれば買い取ってもらうこともできるので、結果的には生前整理の費用が安くなることになります。
生前整理を行うタイミングにもよりますが、形見分けの品の配送などのサービスも行っています。
コロナで直接、譲りたい人に渡せないような場合も安心です。
ただ、残念ながら業者の中には悪徳業者も存在しています。
そういった業者を見分けるためにも、複数の業者から見積もりを取り、気になる点はしっかり確認しましょう。

まとめ

生前整理には、さまざまなメリットがあります。
しかし、労力や手間のかかる作業だけに、デメリットの可能性も潜んでいます。
生前整理は根気のいる作業である上、継続して行うことになります。
そのため、自分一人では疲れてしまい、気力が切れたり、途中でやめてしまったりすることも少なくありません。
そんなとき、家族や業者のサポートがあれば負担が少なくなり、途中で投げ出すこともなくなります。
家族とも話し合って、上手に進めていきましょう。

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