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死亡保険金が受け取れないことも…生命保険の放置に注意

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生命保険は長期で加入する商品であるために、入ったまま放置している人も少なくないようです。
生命保険の受取人変更など、必要な手続きを行っていなかったために、死亡時の保険金が受け取れないケースがあります。
漫然と加入し続けていると、生活を守るために加入していたはずなのに、それができないことになってしまうのです。
今回は、その回避方法や注意点について見ていきましょう。

故人の生命保険

日本で最初の生命保険は?

日本では、1867(慶応3)年、福沢諭吉が著書の中でヨーロッパの『近代的保険制度』を紹介し、生命保険というものが知られるようになりました。
その後、1880年には現存する日本最古の生命保険会社が設立され、次々に保険会社が誕生していきます。
2016年の朝ドラ『あさが来た』では、主人公のあさが「保険は社会の役に立つ仕組みだ」と保険会社設立に奔走する姿が描かれました。
しかし、当時は「人の死で金儲けをするなんて」と誤解され、一般にはなかなか理解されませんでした。
しかし、保険業界の内部整備や、日清戦争・日露戦争で亡くなった兵士の遺族に実際に保険金が支払われたことで、広く一般の理解を得ることができるようになったのです。

何のために保険に入るの?

生命保険の契約をするのは、次のような理由が挙げられます。

残された家族の生活資金

保険金を託したい家族

生命保険は、保険金の受取人を指定することによって、被保険者に万が一のことがあった場合、その受取人に保険金を渡すことができます。
受取人指定のある生命保険金は、原則として、遺産分割協議をするための相続財産に含まれません。
そのため、分割協議の際に争いが生じることがありません。
会社によって指定できる範囲はありますが、被保険者が渡したい人に渡せるお金となります。
また、死亡保険金を納税資金として使ったり、生命保険金の非課税限度額を活用して相続資産を圧縮し、相続税を軽減するなどの相続対策として活用することもできます。

葬儀費用などに使う

人が亡くなると、通夜、葬儀などを行うため、まとまったお金が必要になります。
葬儀費用は、一般的に葬儀終了後、喪主が葬儀社に支払いをします。
支払いの期限は葬儀社によって異なりますが、葬儀終了後1週間以内に現金で支払うのが一般的です。(現在は、カード払い可能なところもあります)
生命保険は、受取人が請求してから数日で振り込まれるものが多いので、急な葬儀の費用に充てるために契約する人も多いようです。

保険を放置しているとどうなる?

故人の死亡保険の放置に気付く主婦

せっかく生命保険に入っていながら、放置していたために起こったケースを見てみましょう。

Aさん夫妻の場合

お互い再婚同士のAさん夫婦。
ところが、残念なことにご主人が亡くなってしまいました。
ご主人は生命保険に加入していましたが、奥様はその保険金を受け取ることができませんでした。
なぜなら、ご主人の保険証券の死亡保険金受取人の欄には、Aさんの前妻の名前が書かれていたからです。
この保険は、ご主人が前妻との婚姻期間中に加入していたものだったのです。
生命保険の死亡保険金は、妻が受け取るものというイメージがありますね。
しかし、離婚しても、自動的に受取人が変更されるわけではありません。
保険会社は、あくまで保険証券上の受取人に対して保険金を支払う義務があるのです。
Aさんが、再婚の際に受取人を書き換えておけばよかったのですが・・・。

Bさんの場合

保険を解約した時に支払われる「解約返戻金」というお金があります。
Bさんは「解約すれば、お金が戻ってくる。だから、このお金は貯蓄みたいなものだ」と考えていました。
しかし、いざBさんが解約しようとすると、考えていたよりずっと少ない金額しか戻ってこなかったのです。
保険の種類によっては、解約返戻金が加入年数と比例しないものがあります。
このような種類の保険では、ある一定期間までは増え続けますが、ピークを過ぎると逆に減っていってしまいます。
漫然と加入し続けていると、Bさんのように解約返戻金のピークを逃してしまうことがあるのです。
生命保険は保険期間が長く、保険料も高額となります。
解約返戻金がどのように変わるのか、定期的に確認しておく必要があります。

保険の見直しとは?

生命保険に加入したまま放置していませんか?
契約当時から生活状況が変わっているのに、保障内容はそのまま、という人が多いようです。
生命保険は、一度入っておけばそれでよいというものではなく、定期的に見直しが必要です。
「保険の見直し」とは、契約中の保険を、現在の生活状況に適した内容にすることです。
保険は、人生のリスクに備えるためのものです。
対応すべきリスクはライフステージによって変わります。
であれば、リスクに備える保険も見直しましょう。
たとえば、独身時代は、自分一人の生活を守れるだけの備えがあれば十分です。
しかし、結婚したり、子どもが生まれたりして生活を支えるべき家族が増えたら、万一の場合に備えて家族のことも守れる備えが必要になります。
その後、子どもが自立すれば、生活を支えるべき人数が減ります。
このように、必要な保険金額が減ったら保険を見直し、保険料を抑えるとよいでしょう。

保険を見直すタイミングはいつ?

家を建てた後に保険を見直す家族

生命保険は、ライフスタイルが変化したタイミングで見直しましょう。

結婚

結婚して配偶者ができると、自分一人でなく、お互いの人生のことも考えなくてはなりません。
まず、お互いが加入している保険の内容を確認しましょう。
結婚前に加入していた保険の受取人は、親に設定している人が多いのではないでしょうか。
これを配偶者に変更しておきましょう。そうしないと、もしもの時に配偶者が保険金を受け取ることができません。
また、万一のことがあった時、配偶者が生活に困らないよう、保障の内容も見直しておきましょう。

妊娠・出産

子どもを持つ予定があるなら、女性は医療保障の見直しをしておくと良いでしょう。
医療保険に加入する場合、妊娠がわかった後だと加入できる保険が限られたり、加入できても、帝王切開や切迫早産などの異常分娩に関する保障がつかなかったりする可能性があります。
妊娠・出産は、通常は保険の適用外ですが、異常分娩の場合は保障される医療保険もあります。
妊娠前に、このような医療保険に加入しておくと良いでしょう。

また、子育てには多額のお金が必要になります。
将来かかる子どもの教育費に備えて、死亡保険の受取金を増やしたり学資保険に加入したりするのがおすすめです。

住宅購入

マイホームを購入、住宅ローンを組んだ時も、保険を見直す良いタイミングです。
多くの場合、住宅ローンを組む際には「団体信用生命保険」に加入します。
この保険は、被保険者が死亡したり、所定の高度障害状態になった場合、生命保険会社が保険契約者(銀行など)に、住宅ローンの残高に相当する保険金を支払い、住宅ローンの返済に充てるというものです。
そのため、万一のことがあってもローンを支払っていく心配がありません。

子の独立

子供の独立を機に保険を見直そうと考えた父

子が独立すると、教育費や養育費が必要なくなります。
このタイミングで死亡保険金を減らすと、保険料を抑えられます。
しかし、老後の生活費や医療費のことも心配ですね。
自分自身の健康状態や貯蓄額も加味しながら、医療保険や個人年金保険の見直しをしておきましょう。

保険の更新時期

保険には更新時期があります。
更新時は、年齢と保険料率で保険料が再計算されるため、ほとんどの場合、保険料は更新前よりも高くなります。
更新後の保険料を支払うのは厳しそうだったり、保険料に保障内容が見合っていないと感じたりしたら、更新前に保険を見直してみましょう。

保険料を抑えたい時

更新時期に関係なく、保険料が高いと感じるようになったら、見直しするのがおすすめです。
生命保険は人生のリスクに備えるものです。
しかし、そのために現在の生活を圧迫してしまっては本末転倒です。
月々どのくらいなら無理なく保険料を支払えるのか、自分の経済状況から予算を確認して、保険を見直しましょう。

まとめ

生命保険は、人生のサポーターとして、長い期間、付き合っていくものです。
更新時や、人生のターニングポイントで内容・保険料の見直しをし、その時々の状況を反映ながら、持ち続けるのがおすすめです。
それには、「誰のために」「何のために」保険に加入するのかを明確にしておくことが重要です。
いざという時、大切な家族を守るために、放置しないようにしたいものです。

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